郵便配達員 / フライングプラットフォーム型郵便配送機(試験運用機)
by 熊人
208×年以降、日本国は海面の上昇により一つの島ではなくいくつもの諸島として成り立つようになる。
地形の変化に伴い郵送船の不足また船では配達できない島もあり、日本郵便社はその問題を解決するべく、
政府と米国のウィリアムズ社と提携し新たな郵便配送機を開発した。それが小型化に成功した重力制御装置を
積んだフライングプラットフォーム型の郵便配送機である。
この機体は3ヶ月の試験実施期間を兼ねており、搭乗者達から「ドラム缶」という愛称で呼ばれるようになった。
しかしこの機体で郵送されるようなって三ヶ月も経たないうちに郵便配達員達から
「長時間、立ちっぱなしでキツイので椅子が欲しい」
「人口島も増え配送する荷物の量も増えたのでもっと収納するスペースを増やして欲しい」
などの苦情が殺到し、すぐに椅子が設置された改良型や安全面を考えた原動付自転車型の小型重力装置を積んだ
新たな機体を開発されようになり、この「ドラム缶」が直ぐに表舞台から消えたのはこの時代にとってはまだ先の話である。